戦闘のないゲームが好きだ。
私が最後までプレイした「どうぶつの森」「rain」「ギフトピア」はどれも戦闘がない。
戦闘がないゲームは何がいいって、まず死ななくていいことだ(でもrainは死ぬ)。基本的に平和だ(rainはモンスターがうろついているが)。見飽きたモンスターを狩り続ける必要がない(これは本当にそう)。
要するに自分のペースで考えながらできるゲームが好きだ。HPゲージを見て「死んでお金が半分になるのは嫌だ…」みたいに考えなくて済むのもいい。
今回の「MOON」にも同じことが言える。まぁ、本当言うと「MOON」にも体力的なゲージはあるんだけど敵のクリティカルが入って事故って死ぬこととかないからいいんだ、別に。
また、私は始めるのは得意だけど終わらせるのが苦手な飽き性だ。加えて社会人になってから自由な時間が減り、ますます何かを完遂するのがむずかしくなった。
名作で知られる「ICO」も途中だし、癒し系のインディーズゲーもダウンロードして最初の数時間だけがっつりプレイして放置してしまっている。
にも関わらずやりきった。レベルマックスフルコンプで。「MOON」だけは。
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「MOON」の面白さと魅力
経験値稼ぎが楽しい
「MOON」の面白さの1つは戦闘しなくとも主人公のレベルが上がることだ。だからといって何もせずにレベルが上がるわけじゃない。
この世界の住人の願いを叶えたり悩みを解決することで経験値の『ラブ』がたまりレベルアップする。これがいい。
単純に敵を倒すのは飽きるけれど住人によって異なる悩みを解決するのはストーリー性があって楽しい。少し頭を使わないと解決できないものもあるので脱出ゲームとか好きなら好きになれるかもしれない。
また、死んだモンスターの魂を集めても『ラブ』がもらえる。
こっちも魂を捕まえるのにちょっと頭を使うので楽しい。岩を動かして逃げ道を塞ぐ、みたいな簡単なやつではあるけど。集めた魂は家のテレビをつけるとなぜか確認できるので達成感もある。
レベルをあげると徹夜ができる
『戦闘のないこのゲームでレベルが関係あるのか?』
ある。
主人公が3徹できるようになる。
徹夜、要するに活動時間がのびるのだ。最初の方で「MOON」にもHPがあるって話しをした、あれ。
「MOON」世界には時間と一週間が存在している。そして、レベル1の主人公は半日しか起きていられない。半日は現実時間のだいたい10分程度であり、10分たつ度にベッドで眠らないとセーブできないままデータが吹っ飛ぶのだ。なんでだよ。
そこで『ラブ』である。いいことをすると眠らなくても動ける体になっていく。ご飯を食べなくても動きは軽快だ。愛のある人間は活動的なのだ。愛は世界を救うのだ。
だから序盤は深夜の城に行くんだぞ。いいか、見つかるんじゃないぞ(ネタバレのない精一杯の応援)。
「MOON」世界の住人は時間帯と曜日によって活動場所や行動が変わるので活動時間がのびるのは普通に便利である。そして、最低2徹はしないと行けない場所やできないこともあるので、活動範囲を広げる意味でもレベルアップは重要だ。
レベルを上げるともらえる「二つ名」
レベルアップして個人的に最も嬉しいのはレベルに応じた二つ名が主人公に与えられることだ。「愛の重役」だとか「愛の横綱」だとか。毎回楽しみにしているのにラブを集めすぎると2段階一気にレベルアップして二つ名を見逃す。嬉しいはずなのに悲しい気持ちになるから皆は気を付けてください。
ストーリーの不気味さが物語に引き込む
そうやってラブを集めて過ごす内、物語の端々に不気味さを覚えていくと思う。
麻薬をキメたような夢やカクンテ族の儀式などのわかりやすい気味悪さだけではない。
住人の言動、行動、各地で見つかる資料から少しずつ感じとることができ、「絶対裏に何かあるじゃん」と思わせてくれる。
この不気味さこそ、私が「MOON」というゲームを最後までやり抜いた理由になる。
平和にラブを集めている裏で得たいの知れない別の思惑がうごめいている感じがするのだ。そして、その思惑は最後まで明かされない。だから私はこのゲームを最後までやりきることができたのだと思う。
switchで「MOON」が復刻してるよ!

MOON
Amazonだとプレミアがついて4万円ほどになっているMOONだけど
なんと!任天堂が!switchが!やってくれました。
ダウンロード版1980円です。
みんなやろ。やってプレイ後の考察を語り合お。
MOONはプレイ中よりプレイ後の考察タイムが楽しいんだよ。
最後までやるとあれのあれはこういうことなんじゃないか!?みたいな気づきがあって今わたしそれなのよ。
ブログ書きながら「はッ?!」ってなる瞬間があってな。な。
だからやろっっ。ねっ。